4月スタートのラッシュデュエルですが、公式から続々と情報が発表されています。しかし、既存のOCGユーザーのなかでは、1つのメーカーから2つ目のカードゲームを出して、大丈夫なのかという声やアニメ放送がなくなったOCGは、今後どうなるのかといった不安の声も見かけます。個人的にラッシュデュエルについては、コンテンツとして、成功すると思っています。ここでの成功についてですが、売上ではなく、カードゲームコンテンツとして、ペンデュラムやリンク召喚のように3年区切りのなかで、3年は続いていくことを定義します。売上で見るとメーカー側でしか判断できませんし、OCGの売上では、初年度から数百億円の売上を上げていることもあり、現在、ソーシャルゲームやyoutubeなど娯楽の多いなかで売上を比較するというのは難しいと思いました。話を戻して、ラッシュデュエルの成功については、2つの要因があります。
 1つ目は、OCGのノウハウが活かせることです。遊戯王の歴史のなかで、混沌帝龍やラストバトル、最近では、征竜・魔導環境、十二獣といったカードデザイン、ゲームバランスでの問題やリンクショックであったリンクモンスターを環境に導入したときのエクストラデッキ、フィールドのルール改定、SPYRALの1強環境によって、ユーザーが離れ、カードショップも多く閉店してしましました。
 しかし、これらの経験があったからこそ、現在の多くのデッキテーマが活躍できる環境が出来上がっています。ラッシュデュエルのルールのなかには、既に効果モンスターの効果発動は1ターンに1度になっており、毎ターンの手札が5枚になるようドローするなど、インフレを抑えたり、ハンデスの効果が薄いことからOCGの経験を活かしたルール整備、カードデザインがされています。またこれらを踏まえて、今後は新召喚方法の導入やルール変更について、なるべく既存テーマが使い続けられるようなルール整備、販売方法にしていくと考えており、ラッシュデュエルについてもこれまでの経験が活かされ、安定したカードゲームができると考えています。
 2つ目は、1つのメーカーから2つ以上のカードゲームを発売することに成功事例があるからですこれについては、マジック・ザ・ギャザリングが派生してできたデュエルマスターズがあります。同じウィザーズ・オブ・ザ・コースト社がカードを考えており、デュエルマスターズについては、日本の子供向けにマジックのノウハウを活かしたカードゲームとなっています。デュエルマスターズも遊戯王と同じく20年近くの歴史があり、ガードゲーム業界のシェア率、これまでの成長を見てみると凄さを感じます。 
 ラッシュデュエルも新しくスタートするなかで、遊戯王のノウハウが活かせますし、ジャンプやアニメといった情報を発信できるツールもあり、小学生ユーザーにラッシュデュエルを広めることができます。最近だと、書籍よりもyoutuberをゲストに呼んで紹介したり、コラボ動画を上げて情報を発信していくのが主流になっています。これらを踏まえるとデュエル・マスターズのような成功ができるのではないかと考えられます。
 遊戯王とデュエル・マスターズがここまで成長した理由のうちの1つとしては、ジャンプやコロコロコミックといった書籍、おはスタやアニメの放送など、当時の情報媒体のなかでこれらのコンテンツを伝えていくものがあり、ライフサイクルのなかに入り、カードゲームのきっかけ作りができていたことが理由のうちの1つと考えています。


 


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